AM16年10月号 富野由悠季監督の「シン・ゴジラ」「甲鉄城のカバネリ」言及

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荒木哲郎氏と平尾隆之氏の対談連載に、まさかの富野由悠季監督のシンゴジラ言及。言及部分のみメモ。

荒木 先日、富野由悠季さんにお会いして、お話する機会をいただいたんですよ。
平尾 へえ。
荒木 でね、もちろん「カバネリ」の話とかもいろいろさせていただいたんだけど、その日ちょうど富野さんが「シン・ゴジラ」を観てきたということだったんですよ。
平尾 非常に興味深いです(笑)。
荒木 実は、この話を連載でしてもいいですかって一応、確認も取ってきました(笑)。でね、最初は何を観てきたのか言おうとしない雰囲気だったけど、「何をご覧になったんですか?」って聞いたら「『ゴジラ』」みたいな(笑)。「自分も観ました。どう思いました?」って聞くと、最初はまぁ、富野さん一流の物言いというか「また庵野は樋口と絡んで、ああいう趣味のものばかり作って……」「石原さとみの唇ばっかり見やがって」みたいに毒づいていた(笑)。でも、そうやって話していくごとに伝わってくるのは、「これは……よっぽど気に入ったんだな」という印象でしたね。なんだかんだ言って、最終的には絶賛くらいの感じだった。きっと、富野さんにとって庵野さんや樋口さんは、言ってみれば「弟子」の一派みたいな感覚なんだろうと思うし。だから「あいつらがまた変な趣味に走った作品で……でもまぁ、なかなか面白いもの作りやがった」みたいな感じで話していて。聞いていて何だか羨ましかったね。
平尾 それは何となく、富野さんらしい言い方ですね(笑)。ちなみに「カバネリ」についてはどんなこと言われたんですか?
荒木 「最初から上手くいくわけがないと思っていた。そもそも列車が良くない!」って(笑)。列車はレールの上を走るだけで、自分で曲がりもしないし飛びもしない。そんなものをアクションの主体にしようとした時点で何もわかっていないと。富野さん自身は「キングゲイナー」のシベリア鉄道の時にそれに気付いていたから、オーバーマンというアクションの主体になるロボットを出した、「オレはそこに気付いていたんだ!」って言われて、「はぁ……」みたいな(笑)。
平尾 ははは(笑)。
荒木 あとは「とにかく見たことのない舞台装置を作るのが、自分の物語を語るための第一歩だ」という話も印象的だったな。

富野監督は試写等ではなく8月中普通に観に行った感じか。
別ページ掲載の新海誠氏と荒木氏の対談でも、富野監督の名を挙げる場面があるので、ゲットしてどうぞ(ダイレクトマーケティング)。