電撃ホビーマガジン 10年8月号 鎧闘神戦記完結記念 横井画伯インタビュー

15年の時を越えて

――まずは「鎧闘神戦記」の完結、おめでとうございます!
横井画伯・ありがとうございます!
――というわけで、今回の幻の第4弾を新規で作られるにあたって、15年前に考えられていたストーリーから変更された部分は多いんですか?
横井・大きな流れは変わってないですね。ただキャラクターは、昔は商品寄りというか、玩具展開の兼ね合いもあったのですが、今回はそこがなくなったというのはあります。
――具体的に、当時はどういう予定があったんですか?
横井・4闘神と鎧闘神が合体して巨大なリアル等身のロボになるというのがありました。そこはまるまる削りましたねぇ。
――お話の展開的にも?
横井・基本はほしの先生のコミック版と同じです。ただ、当時のストーリーを見直してみると、テレビのシナリオに沿って話を作っていたから、混乱というか、良くも悪くもそちらに流されてしまった感じがしますね。
――ガンダムWはそこが味でしたから。
横井・話がどうなるかわからないウチに、とにかく絵を描いていましたから。そういう意味で、割りを食ったのはドロシーですかね。テレビでは悪人というわけではなかったですけど、こっちでは完全に悪にしちゃいましたから(笑)。
――眉毛がにゅいーんと伸びちゃって。むしろモンスターに近いという。
横井・それが最終的には眉毛がツノになっちゃってますよ。
――うわ、ブラックドラゴンみたい(笑)!
横井・15年の中断が、ストーリーを再構築する前に、冷静になれる時間をくれました。
――その割には、第4弾って、新キャラクターがどっさり出ていますよ!!
横井・あまり味方ばかり多くしても規定枚数に収まらないとか、まず敵を中心に決めていたんですけどね。結局は…(笑)。
――冷静じゃなかったという(笑)。

気になるファンの声

――いやぁ、すごく盛り沢山で、まさに外伝の総決算ですよね? 「機甲神」が出て来たり!
「アルガス騎士団」もこんなんなって! この「騎士エックス」が導きの騎士になってるってどういう事なんですか?
横井・騎士エックスはいろいろと含みがあって。次のシリーズへの橋渡しのキャラという部分もあるんですよ。
――せ、宣伝に来たという!
横井・あはは! まぁ劇場版「仮面ライダーディケイド」の時のWみたいな感じですね。シャドームーン殴って帰っちゃう(笑)。あ、一応弁解しておきますけど、15年前から騎士エックスはこういうキャラで決まっていたんですよ。よく「後付け設定で変わった」とか言われるんですけど、エックスは最初からこうでしたから。ほしの先生は漫画版の演出としてスペリオルドラゴンの仮の姿にされてましたけど、あれは、ほしの先生なりの解釈なんですよ。
――それもまた、当時第3章で終わってしまったことの弊害ですかねぇ。とにかく今回はまたカードの情報密度が高いですね! 一枚一枚を見てるだけでクラクラしますよ!
横井・あはは! まさに、そういう反応が見たくてやっている側面もありますね(喜)!
バンダイ カード担当N氏・カード裏面の文章も情報量高いんですよ!
――あーあーあー(←ファン目線)!
N氏・完全新規になる第4章のカードのHPも、色校正の段階でギリギリなのに変更したりと、最終的なバランスを取って、最後までこだわって作業してますよ。
――ユーザーもクラクラすると思います。いいリアクションしてくれるんじゃないですか? ツィッターとかリアルタイムの感想とか聞けたら面白いと思いますよ
N氏・ああ! ツィッターいいですね! ちょっと前向きに考慮します!

終わらない。終わらせない。

――元ネタが「ガンダムW」だけに、「鎧闘神戦記」には女性ファンの方も根強くいるんじゃないですか?
N氏・50件問い合わせがあったとして、いままでは1人だけ女性だったのが今回は3人くらいが女性だった、というくらいです。
――3倍じゃないですか(笑)!
横井・根強く応援してくださる方もいらっしゃるのが、本当にありがたいです。
――元々の「ガンダムW」が、毎週のカップリングが見せ場でしたからね(←女子的に)。
横井・その仕掛けが当時わかっていれば、そういう側面を強く打ち出してたのに(笑)! ヒイロゼクスとだけじゃなくて、誰とでも合体できちゃうみたいな・
――それはひどくていいですね(笑)!
横井・でもヒイロがロボットになっちゃいますからね。そこは女の子的にはダメだろうな(笑)。
――当時、女子の琴線に触れたのは、デュオと死神とのサイドストーリーの部分みたいですね。逆にサイドストーリーを知らない人もいますけど。
横井・それがね、全部スペドラの仕業だったんですよネェ。
――そうそうそう! 何年前から仕込んでるんだっていう(笑)。
横井・そこまでするなら、自分でやれよって。
――未来を知ってて仕込んでいるのか、それともたまたまなのかもわからない。
横井・神様の考えてること知ろうなんて思っちゃいけませんよ(笑)。
――とりあえず、今回で残り10柱の神様が群れで出て来たりしなくてよかったです。ソレって収拾つかなくなっちゃうし。
横井・ふふふ、それはどうでしょうね★
――えぇ!?
N氏・じつは、外伝世界を総括するカードBOXの企画があるんですよ!
――え! BOXですか!
N氏・カードはひとつのシリーズで6枚、全7シリーズ合計で42枚予定ですが、ダブルA面を予定しているので、1枚で2倍お得みたいなイメージです…! さらに、特別付録で6枚のカードを予定しております。
――ちょ! なにその企画? くわしく!
N氏・当初は普通に総集編だったんですけど、横井さんから「スペドラ視点で物語を再構成したら?」というアイデアが出まして。商品タイトルはズバり、「SDガンダム外伝コンプリートボックススペシャル2010『スペリオルクロニクル』」です!
横井・「鎧闘神戦記」のおもしろ解説書にある「外伝世界の年表」が発案の元ネタですね。このエピソードをカードで描いてみようかな、と。投げっぱなしのネタもありますしね(笑)。
――種明かしというか、スダ・ドアカの世界の裏が見えてくるわけですか? この時にスペドラは何をしていたのか! とか。それはわくわくしますね(←ファン視点)!