ガンダム Gのレコンギスタ スペシャル上映イベント 第1回上映後トークショー メモ

小形 皆さん今晩は。年の瀬に本日ありがとうございます。G-レコ先行上映いかがでしたでしょうか。(会場拍手)ありがとうございます。なんか「ニュータイプ」とか言っちゃってましたけど。僕は当然(意図を)聞いてないんですけど。今日コミケとか行かれた方いらっしゃいますか? 「G-レコ」どうなんですかね、コスプレの人とかいたんですかね(いた模様)? 皆さんこのマスク持って行けば良かったかもしれないですね(会場笑)。「G-レコ」のBDが発売になったんですけど、買っていただいた方いらっしゃいますか? ありがとうございます。まだ半分くらい残ってるので、皆さん「妖怪ウォッチ」じゃなくて「G-レコ」のBDを宜しくお願いします(会場笑)。
(キャスト入場、佐藤氏のマスク姿に会場爆笑)
小形 かなりサービス入ってますね。皆さんに一言ずつ挨拶を言っていただければと思います。まずは本作の総監督・原作・脚本を手がけていらっしゃいます、富野由悠季監督から宜しくお願い致します。
富野 どうも、この押し詰まったところを本当にお忙しいと思いますが、いらしていただいてありがとうございます。今ご紹介いただいた様に、全部勝手にやらしてもらっております(会場笑)。(笑)ので、面白いと信じ込んでやってます。信じてないとやれませんので。そういう点はご容赦いただきたいなと思います。このマイク入ってるのかな?
小形 入ってますよ。皆さん聞こえますよね(会場拍手)? 大丈夫です。ありがとうございます。では石井さん、お願いします。
石井 はい、皆さん今日は来ていただいてありがとうございます。ベルリ・ゼナム役の石井マークです。宜しくお願いします。
小形 では嶋村さん。
嶋村 もう観ていただいたんですよね? 皆さん元気ですか? 来ていただいてありがとうございます。アイーダ・スルガン役の嶋村侑です。
小形 じゃあちょっと変な方はスキップ致しまして(会場笑)。逢坂さん、お願いします。
逢坂 はい。ちょっと隣の人と距離を置きたい、クリム・ニック役の逢坂良太です。本日は宜しくお願い致します。
小形 そして今回の、このイベント主役ですよね完全に。
石井 そうですね。
小形 ですよね。ではマスク役の佐藤さんから、マスク部隊の方々にお願いします。
佐藤 喋る前からこんなにハードルを上げて、ふざけているのか〜!! お忙しい中ようこそお出でくださいました、マスク役の佐藤拓也です。宜しくお願いします(マスクを外す)。
小形 ありがとうざいます。じゃあ皆さん今回はちょっと座っていただいて。あれ、監督? どこ行くんですか? ああ、レイアウトが良くなかったみたいで。
逢坂 演出のこだわりが。
小形 確かにちょっと縮こまってましたね。このくらいがちょうど良い感じですね。トークの方始めて行きたいと思います。石井君、15話まで観終わった感じですけど。かなりベルリ君は成長してきた感じなんですか? 監督笑ってますけど。
石井 (笑)
小形 「ひとつ、ふたつ」とか言ってましたよね。
石井 そうですね。何かを思い出させる様な。
小形 感じの事がありましたけど、どうですか石井君の手応え的には。
石井 そうですね、みっつと言わず、九つくらいまで行ったかなと。
小形 何が?っていう(会場笑)。
富野 だから、本人が勝手にそういう風に思ってるだけで、そういう風に思っているベルリ君とマーク君だから、困ってるんだよね(笑)。
石井 (笑)。いやでも、本当にベルリ君も伸び伸びと演じていてとても楽しいですし。やっぱり、前よりも元気になったかな。っていう一面はありますね、僕は。え?
小形 (御禿が)微妙な顔してますね。
富野 二週間ほど前の嫌な事思い出した。
石井 (笑)。アレですね。
富野 本当生意気なの。
石井 生意気じゃない(笑)
富野 手を抜く事を覚えてしまったので。
小形 アフレコですね。
富野 怒鳴り散らしました。
石井 はい。
小形 こないだワンパン喰らったんでしたっけ。
石井 ワンパン頭にポーンって。
嶋村 私も一緒に喰らいました。
小形 連帯責任ですね。
石井 姉弟……じゃなくて。
小形 姫。
石井 言っちゃった……何も言ってないですよ(会場笑)。
小形 姫としてはね。
石井 姫として一緒にね。
小形 嶋村さん、姫としてはどうですか? この不甲斐ない主人公は(笑)。
嶋村 いやぁ。本当に頼りがいがあるなぁ(すっとぼけ)。
石井 ありがとうございまーす。
小形 本当主役だからね。
石井 はい。
小形 さっきもちょっと話してきたんですけど、ちょうど監督が、本当はこの場に来てられなくらい状況がマズくてですね。今ラス前のコンテですよね。それを書いてらっしゃるんですけど。今日の皆さんの喋り次第で皆さんの命運が関わってくると。さっきもおっしゃってましたんで。これベルリ完全に戦死ですよね。
石井 いや、そんなことない。あのね、二週間前は確かにそうだったかもしれないですけど、俺そっから頑張ってます。
小形 いや、結構今大変な事やってる。
石井 (笑)
小形 皆さん最近SNSが流行ってますけど、温かい目でベルリ君を見てあげて下さいね。僕予告付けなかったんだもん。これ。15の予告。思いっきり言っちゃってるんだもん。
富野 はいはい。そうです。
小形 これはちょっと、年明けの放送を観ていただけると、予告ですごい事言っちゃってるんで。それを口走ってしまったんで。これは大気圏で燃え尽きるパターンなんじゃないかなぁ。
石井 俺何も言ってないッスよ(すっとぼけ)。
富野 あ、そうか。予告が付いてなかったのか。
小形 そうです。
石井 何も言ってない!
富野 皆で忘れましょう。
佐藤 何もなかった。
嶋村 ふざけていただけだ(マスク風に)!
小形 佐藤さんいかがですか、アフレコは。ここんところのアフレコ、あんまりいらっしゃらないですね、そういえば。
佐藤 それは良いんです?
小形 それは良いんです。死んではいないですよね。
佐藤 死んではいないです。生きてます。ただ、アフレコもだいぶ佳境に入ってきましてですね、マスクとしても思うところが多々ありなんですが。僕が参加させていただいている回に関して言えば、本当に毎週毎週、テンションの高いお芝居をですね、好きな様にやらせていただいているなと(笑)、非常に楽しいですし、だからこそ、毎週挑戦をさせていただいているなと感じています。非常に刺激的な現場です。
小形 マスクさんは結構、この中では一番身体的に色んなアクションをしながら。
佐藤 アイキャッチの高いジャンプから、回転するマックナイフ
石井 エンディングの。
嶋村 ラインダンス。
石井 一番ピーン、って。
佐藤 今日ここに出てくる時にマークが「皆でラインダンスして出ましょうか」なんて無茶なこと言うもんで(会場笑)。流石にあそこまでは上がんねーよ、って話はしてましたけど。
石井 そうですね。
小形 逢坂さんはいかがでしょうか、クリム・ニック
逢坂 僕も最近出られてないんで(会場笑)。
小形 そうですね。ちょっとある所に行っちゃってね。お休み若干いただいている方々がいらっしゃる。
逢坂 そうですね。
小形 また戻ってきたりすぐに出てきますので。
逢坂 なんか最近はマスクが相方なんじゃないかっていう(会場笑)。
小形 なんかね。共同戦線張ってますよね。
逢坂 ただの漫才師か、みたいな。
佐藤 どっちも突っ込まないっていう。
逢坂 そうなんですよ、この作品、ツッコミ役がいないんですよ。
石井 確かに。
逢坂 皆おだててくる。
小形 皆ボケっぱなし。
佐藤 こいつバカだな、ってお互いに思ってる。
小形 「流石天才」ってね。こないだマックナイフ手叩いてましたもんね。
佐藤 細かいですよね。
石井 それに乗っちゃうクリム。
逢坂 そういうことだが!
佐藤 流石馬鹿息子と。
小形 クリムは自分が天才である事を確認しながら戦っているってことなんですか(会場笑)?
逢坂 確認しながらというか、つい出ちゃう、実感しちゃうんじゃないですかね。
小形 クリムに関してはどんな感じ?
富野 いや、あの、本人がとても信じていて、嬉しいんですよ。それだけの事なんで。めでたい人だなと(会場爆笑)。
石井 やっぱりそうなっちゃうんですね。
富野 だから、クールな話をすると、わざとああさせてるんじゃないんですよ。クリムってこういう人なんだな、っていう付き合いを、作り手なんだけど、ある時からキャラクターが立ち始めてっていうよりも、声優さんの声が決まって、一度聴くと、完全に他人になるんです。「あっ、この人は」っていう風に演出が始まってくると、この人はこちらにはコントロールできないところまで踊ってるな、ってクリムとか、マスクの時もそうだったりするし。手に負えないのもさっき言った通り、ベルリなんてのも困ったもんだなと。こちらのコントロールが利かなくなってくる。そういう感触があります。そういう意味では、キャラクターが出来上がってきたのかな、とても嬉しいのですけども。作り手としてはとても嫌(会場笑)! つまりコントロールができなくなる。
小形 勝手に飛び回っているんですね、クリムは。
富野 本当にそういう感触があります。そういう意味では、本当良く作っていただいて本当にありがとうございます。
逢坂 こわいです、その笑顔。
小形 クリムに関しては、本当に監督言ってなかったんで。3話始まった頃からそのまんま。
富野 お世辞じゃないのよ。皆さん方がキャラクター作ってくれたんで、本当に嬉しく思ってますので。今後とも末永く、宜しくお願いします。という事で今日はおしまいという事で。
小形 まだまだ。皆さん方、14、15観ていただいたんですけども、ラライヤが喋り始めましたよね。ちょっと寂しい感じがするんですけども。
富野 こういう嫌なおじさんがいるから(会場笑)、だから困る訳で。きちんと会話が立てられる方が良いのに、ラライヤは昔のままが良い、って。
小形 監督だってそう言ってたじゃないですか。寂しいって。
富野 私はあなたがそう言ってるから、それに楯突いたら傷つくだろうなって(会場笑)。ガマンして。
小形 お気遣いありがとうございます。でも14話で完全に、元に戻ってしまって。
石井 たぶんやっぱりノレドが一番寂しいんじゃないですかね。
小形 そうかもしれないですね。
石井 今までずっとそばにいて面倒見た感じだったんですけど。
富野 そういう一瞬が、14、15、16の気分ではありますが! やっぱりあの子は平気です。すぐ戻ります。
小形 ノレドの事かわいがってますけども、ベルリはアイーダさんの事が好きなんですか?
石井 はい(即答・会場笑)。
小形 佐藤さんは今、色んなブリーフィングルームがあるって噂になってますが。
佐藤 何を仰ってるか良く分からない。
小形 私生活ではなく、マスクさんはガランデンの中に色んなブリーフィングルームを持ってるんじゃないか。
佐藤 いつそんな設定作ったんですか?!
小形 今僕が勝手に作ったんですけど。せっかくマニィというかわいい子がいるにも関わらず。
富野 バナナイ、バナナイ。
小形 バララね。自分で名前付けておいて。
佐藤 あくまでも仕事上のパートナーでありますので。
嶋村 そうなんですか?
佐藤 そうですよ。女性から言われるとちょっとドキッとするね。こういうの。
富野 そういうのじゃ全然ないんだけども。
佐藤 おおっと(笑)。でもマニィがガランデンに乗ってきたってのは、相当ショッキングな出来事で。後姿でルインだ、あれはルインに違いないって分かってもらえるのは、やはりマニィのルインに対する想いというのはすごく感じました。地球のまだ、宇宙に上がる前の話ですけども。あのシーンは僕の中でも印象に残ってますね。
富野 だから油断はしてはいけないんですよ、って。嘘をつくとすぐバレるんですよ。
佐藤 (笑)
嶋村 そういうシーンだったんですか?
富野 かもしれない。
佐藤 あー、分かる人にはね。
富野 そう。だから日頃の……あ、自分の事だ(会場笑)。
石井 あれ?
佐藤 すごいブーメランだ。
小形 だからマスクは罰を受ける事になるんですかね。
佐藤 先程お話をさせていただいた時にですね、今日2014年、私仕事納めなんですけど、穏やかな気分で2015年を全く迎えられない状態になりまして。皆さんと同様、我々もこの先、物語が、そしてキャラクターがどうなっていくのかというのをハラハラしています。
小形 ラスト2話は神の手の中にあるんで。僕ですらちょっと分からなくなってしまいました。
富野 僕としても分からなくなる(会場笑)。そういう意味では自分勝手に作ってませんよ。何人かメインのスタッフたちがいて、そういう人たちの、俗に言うアイデアをいただいている訳です。協力いただいてると「こういう目線があるよね」「こういう方法があるよね」「こういう考え方があるよね」っていう事で。本当にこちらが思ってない事を言われて、「あ、その部分も要素として容れよう」とか、逆に「排除しよう。それ止めるんで」って、止めるって言った瞬間に何が起こるかというと、止める事をやらなければいけないという事が起こるんで、実を言うとキャラクターの重みが違ってくるんです。そうすると「あれ、何でこういう風に行くんだろう」ってのが、さっきから言ってる様に、あんまりこちらの自由にならない。「G-レコ」に関して言うと皆さんご存知の通りメカがてんこ盛りで出てきます。出てくるデザインとも実を言うと関係してきて、あのデザインの性能みたいなものを見せてあげないと、スポンサーさんがいなくなるんで(会場笑)。そういうのを一生懸命やろうとすると……。
小形 生々しいですね。
富野 その部分とキャラクターの動き、完璧に連動してくるものがあって。そういう意味で25話、かなりすごいですよ。
一同 おおー。
富野 だから26話、今、全然わかんない(会場笑)。ヤバい。という事で、明日(12/29)でおそらく25話のコンテが終わりますけれども。
小形 ありがとうございます。
富野 明後日から、最終回のコンテに向かっていくんですけども、これも皆さん方のファン投票次第によっては、生き死には決まるかもしれない。
小形 では是非Twitterで「マスクを殺せ」と。
佐藤 何でいの一番にマスクの名前が出てくるんですか(会場笑)!
小形 何か色々ね、悪い事してるな、って思うから。
佐藤 穏やかではない。
富野 そういう意味では、ベルリ君だってアイーダさんだって、アッパッパーな部分がありますんで。
一同 アッパッパー?!
富野 どうなるか分かりませんよ、っていう部分があって。安心するンじゃねェぞ。
石井 はい、勿論です。
嶋村 はい!
小形 最後じゃないですけど、チラチラネタバレなんですけど、皆さんクリムを始め新しい機体に乗り換えていきますよね。
富野 それは同じ事を二度言うとしつこいから言いませんけども、やっぱり大人の世界の関係性がありますんで(会場笑)。出さなくちゃいけない訳ですよ。
小形 そのお陰でモビルスーツにどんどん乗れる訳ですからね。
佐藤 そうですね、マスクが一番乗り換えてますからね。モビルスーツをね。
小形 逢坂君のモンテーロがちょっと可哀相な感じに。
逢坂 知らない間に壊れてましたね(会場笑)。
小形 あれはどうなんですかね?
石井 蹴っちゃってすいません。
逢坂 ほんとだよ。
石井 えいって。
逢坂 蹴る分には良いけどさ、知らない間にジャハナムに乗り換えてたからね。それに対してクリム何も言わない。どうなってるんだろ、みたいな。
佐藤 若干噂で、無人機の方が強いっていう。
逢坂 なんだと(会場笑)?
佐藤 無人機の方が仕事してたと。
小形 一応エルフ・ブルックと刺し違えてた訳ですから。
佐藤 はい。
小形 ですよね。
逢坂 え(会場笑)?
佐藤 どうした天才クリム。
逢坂 いやまぁ……はい。
佐藤 天才じゃないのか?
富野 だから今言ったじゃないですか。この番組、メカに支えられてる番組ですから。メカが強くなっちゃう(笑)。
小形 メカの方をとったんですよね。でもジャハナム
逢坂 ジャハナム活躍しますから、バッチリ! 名言も残しつつやってますから。
小形 「あ、それ」とか言いながら。
逢坂 台本読んだ時、ちょっとビックリしましたから(笑)。どういう事なんだろうって。
小形 ベルリも映ってましたよね、それって言った時。
石井 ?
小形 一発言ってますよ。
富野 言ってたか?
小形 言ってます。今日服被ってない? 逢坂君と。
逢坂 そうなんです(会場笑)。
佐藤 ちょっと座る位置変えてみ?
小形 (並んでるのを見て)これいかんよ。
逢坂 ほんとにね、僕はこれで来たんですよ最初からね。着替えるのもアレだし。で、マークは「今から着替えます」って言い始めて。前に着てた服は普通だったんですけども。もう一番最初に出したのがボーダーのTシャツなんですよね(会場笑)。「えっ君それで行くの?」みたいな。
石井 だって白と青ってG-セルフかな、って思って。
小形 ジャハナムだって青だし。
逢坂 どっちかって言うとモンテーロでしょ。
石井 もう真っ青にしましょう、だったら。
小形 真っ青?
富野 ちょっと待って、この話やって時間潰すのか(会場笑)?
小形 さっきここに来るまでにエレベーターで、13話みたいに皆で乗ってきたんですよ。その時になんかね、この二人被ってるって。
逢坂 でね、実はね、佐藤さんちょっと立っていただいても?
佐藤 ボーダーなんですよ(会場笑)。三人共ボーダー。
嶋村 ボーダーにするんなら教えといてよ(会場笑)!
小形 初めから言ってもらえればボーダーで来たのに。
佐藤 どうッスかそれは。
石井 ボーダーに特に意味は無い。
佐藤 こだわりもなければ。
逢坂 何にもないです。
富野 この話はないですね。
小形 ちょっとごめんなさいね。
富野 はい。時間を無駄にして。
男性陣 すいませんでした。
小形 ちょっと監督にお聞きしたいんですけど、今回この15話で「ニュータイプ」とか言葉が出てきたりとか。
富野 失敗したなと思います(会場笑)。お尻見せるのがニュータイプかって(笑。予告のシャワーカットの事)。タイトルのミスでした。
石井 (笑)。
富野 全然意味ないのね。ほんとなんだって!
小形 ものすごい皆、目を輝かせて監督の方見てますけれど。
富野 そう、だから失敗したなって。そういう事もあります。って言うのは一応その筋の大人の関係を考えると、ああいう単語くらい混ぜておけば、お茶を濁せる。濁らなかった(会場笑)。
小形 お茶濁すんじゃなくて皆目輝かせて。
石井 喰いついちゃいます。
小形 今回それ以外にも白旗出したりとか(会場笑)、なんか数えながら撃つとか。僕ら世代のね、やっぱりこれは、って。
佐藤 ひとつ、ふたつ、みっつ、は。
富野 今の小学生はわかんないの! だから良いのそれで。
小形 そういう感じなんですね。ごめんさない、我々に向けてサービスしてくれてるのかなと思ったら、これは子供に対してなんですね。観てない人たちに対して。
富野 なんでこうなんだろうな、だからちょっと調べてくれるとありがたいんだよね、ガンダムの歴史を、なんつって。
小形 なるほど、ひっかかる様にできてるんですね。そうやって入ってこれる様に。この後もちょっとネタバレになりますけども、「なんちゃら爆弾」みたいなのも。
佐藤 「なんちゃら爆弾」みたいなのもありますね。
小形 出てきますね。監督の重要なアイテムの内のひとつ。
富野 ヘッヘッヘッヘ。思い出しましたけども、絶対期待はしないで下さい(一同笑)。
小形 皆さん楽しみにしていただければと。思うんですけど。中盤差し掛かって、アフレコも最後の段階にこれから、年明けいよいろなっていきますけども。皆さん意気込み的にはいかがな感じですか?
富野 話分からないと喋れないよね。
石井 そうですね(笑)。
逢坂 確かに続きは分からないですね。最近ただでさえ出てないですから(笑)。
佐藤 そうですね、どういう状況になってるか分からないしね。
富野 しっかり出てはくるんだけれどもね。だけどさっきも言った通り、作り手もよく分かっていないって事があるんで。ただ頑張ってくれって言うしかない。ひとつだけ、今25話が終わるところで言えば、クリムもマスクもちゃんとやってるよねぇ、って記憶はありますので、大丈夫だとは思うけども。
逢坂 そこまではまだ生きてるって事ですね?
富野 だから後は最終回次第かな。で、その26話が最終回になるかは私は知らない(どよめくキャスト陣と会場)。
小形 そんな事初耳なんですけど……(会場笑)。
富野 だってそりゃそうでしょ。物語が動いてる訳だから。作り手の立場で物語を全部コントロールできてるかって言うと、できないんです。つまりキャラクターが自立して動き始めたお陰で、「わー、この人たちはどうなんだろうか」っていう、それこそ大いなる期待なのか、「えー、これこんなの絶対皆で再起できないよね」って、どっちにしてもなんです。キャラクターの物語は続きますから。番組は終わったからと言って、番組は終わったかもしれないけど話は終わってねェよ。
小形 そうですね。ガンダムワールドは続いていってる訳ですよね、この後も。
富野 その意味では、とても大きな物語ができてきたのではないのかなァー、なんて、思ってるし(会場拍手)。そういう風に作らねばならないってんで、私は正月どころじゃないんだよ(会場笑)!
小形 失礼なんですけど、70過ぎの方がやってるとは思えないテンションですよね。我々付いて行くのいっぱいいっぱい。
富野 今のは全然聞こえない(会場笑)。そういう話で作ってませんから。シーンとしないで。だからひとつだけこれに関して言えば、今の皆さん方というのが分からないから、気に入らないところがあったら教えて欲しいんだよねー、とは思ってはいる。そしたら、いくらでも手直しするぞ。つまり全部生き延びさせられるぞ。
キャスト陣 お?
逢坂 てか元々殺す気だったんですか(会場笑)。
小形 死ぬ可能性あったんですか。
富野 だって戦争やってんだもん、そりゃあるよ。
小形 流れ弾ひとつで。
富野 そう。次のカットどうなるか分からないんだもん。そりゃ僕も分かってない。
小形 突然流れ弾でマスクあたりがやられるかもしれない。
佐藤 だから(会場笑)!
富野 流れ弾で戦死するんならまだ良いけども、えっ故障故障故障故障のままでコン……って(会場笑)、それはあるし。それができる様な作りの作品にはしてあるつもりです。ただメガファウナにいる限り大丈夫っていう。どうしてかって言うと、メガファウナにいるメンテナンスマン、メカマンはとても優秀だから、アメリア軍のは俺知らない。
佐藤 メガファウナに行ってくれ、ガランデンから早く逃げろ。
嶋村 メガファウナで良かった。アダム・スミスいて良かった。
小形 こんだけ行き来してたらね。メガファウナ側もガランデンにいつの間にか乗ってる可能性とかもありますものね。
富野 当然それはあるもの。だってベルリがだいたいさ、この人アイーダとかも本当はどっちの人?みたいになっちゃってるじゃない。
石井 そうですね。
小形 勝手に出ていっちゃいますもんね。
富野 だから作り手がコントロールできるかって言うと、あんまりもうできないです。逆に演出をする立場になると面白いなぁと思ってる部分があって。俗に言う予定調和になってないところがかなりあるんで。今冗談めかして発信してる言葉なんですけど、かなり全部本当です(ニヤリ)。まだわかんない。
逢坂 おそろしい話にしか聞こえないですね、本当に。
佐藤 本当にねぇ。
富野 だって戦争のある時代ってのは、僕太平洋戦争の時は空襲があった時に逃げ回ってた記憶がある年齢です。で、空襲があると、翌日に僕の大好きな大家さんのお爺ちゃんが死んでるとか平気でありましたから。それは分かりませんよ。少しはそういうの分かれ(会場笑)!
キャスト陣 はい。
小形 G-レコを観て勉強しないといけないですね。皆さんそれぞれのキャラクター持ってるんですけども、他にこのキャラクター好きだ、とかそういうのあったりしますか? 何で皆考えてるの。
嶋村 ステラ。
小形 ステアさん。
嶋村 ステアさん。今ラって言っちゃった。
小形 監督、ステアさんですって。
嶋村 えー。
富野 まさかそういう名前が出てくるとは思わなかった。
小形 ちょっとこれ以上は言えないんですけども。
富野 言えないんじゃなくて、今アフレコ大変なんです。G-レコなんて特に。とにかくなんで声優さんこんなに多いの? 毎回毎回腹が立つ。
嶋村 監督があの。
富野 私です。
石井 そうですね。
富野 30名ぐらいいる(注:おそらく制作・音響スタッフを含めた数)。
小形 監督来た瞬間に「なんでこんなに多いんだ!」って必ず叫びますもんね。あなたです(会場笑)。
富野 記憶にはございません(会場笑)。だって皆出てるんだもん。僕が出した訳じゃなくて皆が出てくる。ステアさんだってそうだもん。そういう意味では一番典型的なキャラクターを思い出した。ハッパさんです。あの人はチョイ役のつもりでいたの。これだけ出るか、っていうぐらい出るもんね。
石井 そうですね。
小形 ハッパさんいなかったら全然バックパック付けられないですもんね。
富野 付けられない。(バックパックを)出しそうになったら毎回毎回出てきたんで、これスポンサーの差し金かって感じ(会場笑)。
小形 ハッパさんにバンダイのロゴ入れておきましょうか。
富野 ほんとそう思ってるんで。
小形 あの人はバンダイからの回し者だったんですね。
富野 その辺りがコントロールできないのはつまり、このメカを動かそうと思った時に、勝手に出てきて動くか?っていう。これはアニメだからってそう簡単に動いてはいけないな、ってのをお子さん方に分かって欲しいのと、バックパックを撮ろうと思ったらハッパさんものすごい勢いで出てきて。困ったなーと思ったけど引っ込められない。本当に引っ込められない。一々壊れたりデータが来たり、こちらのコンテナ開けてみたら「こんな部品があるからどうする?」ってのをあの人がみんなやってくれてる訳だから。そういう部分が感覚的にコントロールできない。出せって大人の世界は簡単に言いますよ。いつまでも同じバックパックじゃ困るから。言うのは簡単なの。そうしたらハッパさんが大騒ぎして、どっかにねぇかって。いきなりG-セルフが変な格好して見えないーって。
石井 言いましたね。
小形 高トルクパックですね。
石井 本当にハッパさんがいなかったら、ベルリも戦えてないんじゃないかな。
富野 だってあの人なにもできないもん。
石井 そうですね。
小形 あんな「ニュータイプか」とか言われてたのにも関わらず。
石井 レクテンを上手く乗れたからってね。
小形 デレンセンにやられてしまってたかもしれない。
石井 そうですね、あそこでいなくなってかもしれません。
嶋村 「お前に守ってもらいたいんだよ!」って素敵な台詞も。ハッパさんベルリに。
石井 そうですね。
富野 だからそれは、何なんでしょうね。ベルリっていう少年が、とっても良い人なんでしょうね。だからそういうのをハッパさんが憧れて。
小形 ちょっと石井君、今日一番の笑顔、満足な笑顔してるね今。
逢坂 めっちゃガッツポーズしてますね。
石井 いやでもあくまでベルリ君ですからね。
富野 ベルリ君はそうハッパさんに言われても、どうもよく分かってない感じが漂ってるのがちょっと可哀相だよね(会場笑)。
小形 そこはベルリ的な。
富野 もうちょっと分かって、人の世の中ってのは、私ひとりで生きてないのよ、だから僕は皆さんともうちょっと頑張る、そういう気概を持つ。ちゃんと入れろよね。
石井 はい(会場笑)。
小形 頑張って石井君。
石井 頑張ります。
小形 でないと大気圏で燃え尽きちゃうからね。
石井 ほんとです。
小形 佐藤さんはバララですか? キャラクター的に。
佐藤 マニィの話はしちゃいけないんですか(会場笑)? バララは勿論気になるんですけども、どこかでマスクは、バララがそばにいるから「マスク大尉」として存在できているところがあって。どこかでバララもマスクを心酔しているわけじゃないと思うんですよね。厳しい目でマスク大尉を見ていると思いますし、そこに行くと男性としてマスクがバララをどう思っているかというものと、マニィに対する気持ちというのはすごく……(会場笑)。
富野 バララってものすごく良い女だってのが分かったのね。
佐藤 あー、バララがいるから伸ばしてもらってるところがあると思うんですよ。
富野 単純にあげまんです。
佐藤 そう思います。
小形 バララはあげまん。
佐藤 ただ、僕がバララを仕事上のパートナーだよね、とどこか冗談めかして言ってしまうのは、マニィという存在がすごく戦場にあって、マスクのどこかにまだ残ってると僕は思ってるんですけど、ルイン・リーとしての人格を繋ぎ止めてくれているのかなという印象があるんですよね。
小形 この洞察力が石井君にも欲しかったですね。
富野 石井には無理(会場笑)。
小形 逢坂さんのパートナーの方のミック・ジャック、結構好きなんですけど。監督もやっぱああいった声の方って。ミックの声とか好きですか?
富野 そういうレベルは超えてまして。ミックは本当化けましたね。いわゆる役者論って言った時に、役者さんが役にハマって。単にハマったんじゃなくて、その出来が2、3倍と言っていいくらいに化けるって言いますね。化けましたし、化けたって感触もあるんで、結局クリムとミックの関係ってのは作り手がコントロールできなくなっちゃって。完全にミックがいるおかげでクリムは助けられている。だけどこのクリムってのはいつ気がつくのかな、その辺りを。ってのがちょっとねぇ、って。かなりクリムはバカだから(会場笑)。
逢坂 本当、いっつもおだててくれるから。それのお陰でたぶんクリムは心が折れずに頑張っている。
富野 そういう意味ではひょっとしたら、今回G-レコの中で声優さんと絡んだ上で化けたって事で言えば、ミックってキャラクターが一番ふっくらとした良いキャラクターになったんじゃないのかなという感触があります。そういう意味では僕は演出家としてはラブラブです(会場笑)。
小形 じゃあミックも良い女なんですね。
富野 僕は圧倒的だと思ってる。今ここにいらっしゃる皆さん方のリアルな世界も含めてそうなんです。男ってそういうこと、つまりそういう女性の自分にとっての位置づけってのはあんまり、意外と皆無神経だったりするんで。そういう意味では近くにいるご婦人を大事にしていただきたいと、切に思う……というのは歳だな、俺(会場笑)。
小形 いやいや良いんじゃないですか。中々ね、聴けないですからね、こういう話は。
石井 はい。
小形 良い話で、そろそろお時間なんですって。ちょっと寂しいんですけど、このG-レコ2014年の最後のご挨拶を皆さん一言ずついただきますので。まずは逢坂さんからお願いします。
逢坂 はい。皆さん本日はお越しいただいてありがとうございます。始まりの挨拶みたい。本当に自分自身が凄いガンダムが大好きで。全然リアルタイム世代ではないんですけども、リアルタイム世代じゃない人も虜にするってのは、本当に凄い作品だな、って思ってまして。そういう作品に出さしていただくというのは……なんだろうな、心にクるものがありますし、頑張ろうって気持ちもすごいありますし、出る事に対するプレッシャーってのがものすごい作品でありました。一番最初にアフレコをやった時は緊張しまくりで、もう何して良いか分かってない状態だったんですけども、今こうやって、毎週毎週楽しく収録させていただいているので、是非皆さんに、最後までクリム・ニックの勇姿を死なない様に(笑)祈っていただきながら楽しんでいただきたいな、という風に思っております。本日はどうもありがとうございました(会場拍手)。
小形 ありがとうございます。それでは佐藤さん、お別れの挨拶を(会場笑)。
佐藤 笑えないそのフラグを絶対に折りたいと思ってるんですけども。今日は皆さん12月のお忙しい中、お越しいただきましてありがとうございます。先程ベルリのマークとも喋ってたんですけども、舞台挨拶という事で我々皆さんの前でお話させていただくのは2回目なんですけども、初回の時と会場の皆さんの纏ってらっしゃる空気が変わったなというのを感じまして。というのは、皆さんがこの「Gのレコンギスタ」という作品を愛して下さってる、そして次はどうなるんだという、暖かな、そして刺激的な期待を寄せていただいているんだなという事を肌で感じて、非常に嬉しく思っています。2015年、物語はまだまだ続くんですけども、マスク大尉、そしてルイン・リーとしましては、本当にどうなるか分からないんですが、どのキャラクターにおいても同じだと思うんで、毎回毎回精一杯、一生懸命生きて行きたいと思います。今日はどうもありがとうございました(会場拍手)。
小形 ありがとうございました。では嶋村さん、お願いします。
嶋村 今日はありがとうございました。毎回毎回放映を観て思うのは、よくもこんなに沢山のキャラクターが動かせるな、っていうのを圧倒されて一視聴者になってしまうんですけども、この沢山の人を動かすエネルギーを、2015年もこのままグーッと自分も受けて、盛り上がって、最後に向かって駆け抜けていきたいなと思ってます。来年も「Gのレコンギスタ」を宜しくお願いします。今日はありがとうございました(会場拍手)。
小形 では石井君、主人公らしい挨拶をお願いします。
石井 何でハードルを上げるんですか。本日はご来場いただきありがとうございました。1話の時はほとんどゼロからのスタートだったんですけども、1話ずつ、きちんと成長できる様に、毎回頑張ってきてたんですけども、やっぱりまだまだダメな部分とかもあるみたいなんで。残りももちろん全力で最後まで駆け抜けて行きたいと思っておりますので……んーっとねー……。
嶋村 一緒に頑張ろうね。
石井 (笑)。「Gのレコンギスタ」を宜しくお願い致します(会場拍手)!
佐藤 よっ座長。
石井 すいません。
小形 ありがとうございました。では、最後に富野監督に締めていただいて。お願い致します。
富野 本当に今日ご来場いただきましてありがとうございます。後半1クールの展開というのは、自分自身でもこのスピード感を持ってやる物語を持ってませんでした。アニメの強要がなかった立場としては、アニメでもこういう事が出来るのではないか、って事で、元気の出るアニメだけでない要素も入れたつもりです。そういうものが、おそらく次の時代にはこういう方向性もあるのではないか、というひとつのガイドになる様なつもりで作ってる部分もあります。そういう様な事が本当どういう風に伝わるか、自信もないんですけども、まぁ、まぁです。自分が病気で倒れない程度には、頑張って来ましたし。あと2週間、コンテ作業は続きますが、なんとかそれでケリをつけられると思ってます。が、先ほども言いました通りです。物語そのものが完全にエンディングになる様な物語ではありません。が、「Gのレコンギスタとして」、ベルリとアイーダの物語としてなのか、ルインとマニィの物語なのか、クリムとミックの物語なのかは分かりませんけども、彼らはおそらくまだ次の時代も生きるのではないかと思ってますし、そういう物語を作る事で、その後に続くスタッフが、物語作りを考えていただけたらありがたい。そういうガイドになるものを、今作りつつあると思ってる。そういう事が出来るのも、こういう方が協力してくれたお陰で肉付けが出来てる部分があって、本当に感謝しておりますし。そうは言いながらも、今言った様な話、一切抜きにしてです。アニメってのは楽しく見れりゃ御の字よ、ってのは本当の事だと思ってますので。めんどくさいことは考えないで観ていただければありがたいと思ってます。そういう意味では、多少健全性を意識して作ってるつもりはありますけども、「嘘をつけ」と言われたらそれっきりで(会場笑)。こういう事です。大人って自分達の姿を子供達に見せて暮らしてる訳じゃないですか。そういう意味では、我々大人は全部健全でなんかやっちゃいないよね、っていうのも世の中だってのも物語としては挟んだつもりです。その辺の気分を汲んでいただければありがたいと思います。本当に今日はご来場いただいてありがとうございます(会場拍手)。
小形 (ゲスト退場後)来年、今日観ていただいた15話に、衝撃的な予告が付いて、石井君が言っちゃいましたけど、1月9日からまた放映されますので、宜しくお願い致します。また、最終回近辺でお会いできればと思いますので、宜しくお願い致します。ありがとうございました。

こちらは19:20上映後の回。上映自体は初回にあたりますが、トークショーの順番としては2回目になります。
この回はマスコミが入らなかったため、フォトセッションはなし。ただし、ビデオカメラは入って収録を行なっていました。おそらくBlu-ray第5巻あたりに映像特典として収録されるのではないでしょうか。
「なんちゃら爆弾」は人間爆弾の事ですね。理由はいくつかありますが。
デレンセン役の小山剛志氏らしき方もトークショーをハシゴされていました。

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